恐怖の自由研究

夏休みといえば宿題、そして大人になってからもだいぶ経つのに、
どうしても忘れられない思い出が。

それは、小学三年生の時の自由研究。

面倒だな~と思うと途端にやる気がなくなる自分にとって、
当然夏休みの宿題は後回し事項でした。

毎年繰り返すのに宿題をやり始めるのは夏休みが終わる大体二日前から。
母親からの怒りの鉄槌が下ってようやくしぶしぶとやり始めるのです。

しかも自由研究というのがくせものです。
そもそもテーマを決めることも面倒だったし、
それを模造紙という大きな紙にマジックなんかでデカデカと書かなきゃいけないし。

……とはいっても、宿題は夏休みの人間にとっての義務でもあります。

恒例のごとく夏休み最期の日に母親に叱られながら、
小学校三年生の自分はしぶしぶと石鹸を水やお湯に溶かす実験をやったのでした。

 


そして次の日。
早速先生が宿題集めを始めます。

書き取りやら日記やらを提出したその後。
「自由研究をやってきた人ー」という先生の言葉に続いて手を挙げたのは、
私を合わせてたったの3人。

40人クラスなのに、たったの3人。

そこから先生の大激怒&厳しい説教が30分ほど繰り広げられたのですが、
一番の地獄は最後に待っていました。

「では、自由研究をやってきた者は発表しろ。まずは○○から」 

先生が繰り広げた嵐の直後に自由研究の発表。
普段優しい先生の本気の怒りに、ぶるぶると震えながら研究発表をしたのですが、
明らかにまだ怒り顔で聞いていた先生の感想は……

「お前、その実験結果逆だな」という、しょんぼりなものでした。